イスバスラボ|車いすバスケ研究所https://www.wheelchairbasketballlabo.website車いすバスケのことならイスバスラボMon, 22 Jan 2024 14:47:54 +0000jahourly1車いすバスケットボール男子日本代表の真骨頂https://www.wheelchairbasketballlabo.website/2024aoc-jpnvstha/https://www.wheelchairbasketballlabo.website/2024aoc-jpnvstha/#respondMon, 22 Jan 2024 22:00:00 +0000https://www.wheelchairbasketballlabo.website/?p=1010

第四戦目はホスト国タイとの一戦 完全アウェイの中、中国戦と同様に全員バスケで74−33で勝利を手にする これで予選ラウンド2勝2敗となった 今大会を優勝するとパリパラリンピックへの切符が手に入るため日本は是が非でも勝ち取 ... ]]>

第四戦目はホスト国タイとの一戦

完全アウェイの中、中国戦と同様に全員バスケで74−33で勝利を手にする

これで予選ラウンド2勝2敗となった

2024 AOC 日本の第4戦
  • ホスト国タイとの戦評
  • ヒロレオコンビの引力
  • 新ラインナップ
  • トランジションバスケの要因

今大会を優勝するとパリパラリンピックへの切符が手に入るため日本は是が非でも勝ち取りたい!!

ホスト国タイとの戦評

チームスタッツ(ベーシック・4Factor)

個人スタッツ

スタッツリーダー/日本のショットチャート

所感

ホスト国タイとの一戦

今までの対戦成績や今大会のパワーバランスから見て下馬表では日本代表が優位ではないか

実際に試合が始まったら1Qから圧倒し、ゲームが終わってみると74-33と40点差近く引き離し、大差で勝利

上記のスタッツリーダーから分かるようにスタッツ4部門中、得点・リバウンド・アシストで日本選手がトップリーダーとなる

ちなみにタイも早いパス回しからハイポインターが決め切る力を持っている

日本と似てるチームの側面があり

高さはそこまでないが、スピードがある

特にローポインターの強みがありそう

今後の成長株として期待

試合展開の中で筆者が注目したポイント3つを下記に示します

ヒロレオコンビの引力

ヒロレオコンビのエンゲージ、いわゆる引きつける力、引力とでもいうだろうか

香西のハンドラー能力から織りなすピック&ロールからの展開と藤本のポストプレーにより秋田のペイントアタックや川原、宮本へパスが供給され得点シーンが増えていた

洗練された二人のバスケスキルによって周りが活かされ、オフェンス力が増幅することはこれまで二人が築いてきたケミストリーの賜物だ

新ラインナップ

日本のトランジションバスケとディフェンス力をさらに昇華させたラインナップ

5人の持つスピードと相手を封じ込めるディフェンススキル、さらには全員がアウトサイドショットを打てるためスペーシングが広い

いくつものアドバンテージがあり、日本バスケの”強みの最大化”ともいえる

だが、一方で高さがない分、押し込まれた時にポストプレーやピック&スリップなどをペイント付近のショットに対するプレッシャーの影響力が小さく感じてしまう

ラインナップごとに強み・弱みはあるからこそ全員バスケで40分間をどう攻めて、守っていくのか戦略・戦術の面白さが車いすバスケットボールの醍醐味の一つであろう

トランジションバスケの要因

日本のバスケの真骨頂トランジションバスケ

高い位置でのディフェンスからプレッシャーをかけてタフショットにさせる

日本の選手全員がボールウォッチできているためリバウンドの確保から走り出しへと繋がっている

トランジションバスケが成り立つ要素を挙げるとしたら3つ

1つ目、高い位置で相手を止めるディフェンス力でタフショットを打たせる

2つ目、ディフェンスリバウンドからの初速が速い

3つ目、ローポインターが相手のハリバックを防ぐためのアクション

これらを40分間継続できるチーム力、そして瞬時の判断を下す各選手のバスケIQの高さが魅力的である

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両者の意地!イランの矛と日本の盾【AOC第3戦】https://www.wheelchairbasketballlabo.website/2024aoc-jpnvsiri/https://www.wheelchairbasketballlabo.website/2024aoc-jpnvsiri/#respondWed, 17 Jan 2024 13:47:40 +0000https://www.wheelchairbasketballlabo.website/?p=995

2024AOC予選ラウンド第3戦目の相手は強豪イラン 直近では杭州2022アジアパラ競技大会の準決勝で戦い、43-40とロースコアの展開で日本の勝利 今大会のイランは韓国に対して67 – 48、タイとは86 – 51と2 ... ]]>

2024AOC予選ラウンド第3戦目の相手は強豪イラン

直近では杭州2022アジアパラ競技大会の準決勝で戦い、43-40とロースコアの展開で日本の勝利

今大会のイランは韓国に対して67 – 48、タイとは86 – 51と2戦ともに快勝し、2連勝を挙げている

2024 AOC 日本の第2戦
  • イランとの戦評
  • PG鳥海連志のあゆみ〜その2〜
  • スナイパー丸山
  • 香西と鳥海の融合

今大会を優勝するとパリパラリンピックへの切符が手に入るため日本は是が非でも勝ち取りたい!!

イランとの戦評

チームスタッツ(ベーシック・4Factor)

個人スタッツ

スタッツリーダー/日本のショットチャート

所感

オーストラリア、中国そして強豪イランとの第3戦目

イランの特徴を挙げるとしたら下記の三つ

①世界選手権3位、アジパラ3位など実績を持つ

②世界的に見ても1.2を争う高さを持つ

③フィジカルで圧倒するオフェンス力

日本の特徴も挙げるとしたら下記の三つ

①東京パラ優勝、アジパラ優勝と対等な実績を持つ

②1.2を争うトランジションの速さを持つ

③緻密なチェアスキルから織りなすディフェンス力

両者の特徴が矛と盾となって、ぶつかり合ったが今回はイランに軍配

ゲームスコア65 – 74と9点差で敗れる結果となった

PG鳥海連志のあゆみ〜その2〜

PG鳥海連志の歩み〜その1〜については下記の記事へどうぞ

1点差の攻防!車いすバスケ男子日本代表のAOC初陣

イラン戦の個人スタッツは19得点、12リバウンド、11アシストでトリプルダブルの活躍

ゲームの入り方が前2試合とは違った印象を受けた

序盤から自分のショットエリアでディフェンスとの間合いがある場合は、積極的にショットを放ち得点を重ね、1Qのチームスコア11点中の7得点を挙げた

積極的に攻める姿勢を見せることで、得点もそうだが周囲へのアシストも光った

プレイタイムもチーム唯一のフル出場もあり、得点、リバウンド、アシストの3部門で日本代表トップ

今後の試合も、どんな成長を成し遂げるのか楽しみ!!

スナイパー丸山

第1戦目のオーストラリア戦で負傷退場した赤石竜我に代わって、スターティング5に名を連ねた丸山弘毅

持ち味のスピードとショット力で得点を量産

鳥海の19点に続き、16点をマークし攻守に貢献

アウトサイドのショットやカットプレーなど多彩なオフェンススキルで相手ディフェンスを翻弄

特に右45度の位置やコーナーでのスポットショットは脅威的だ

まさに”スナイパー丸山”

丸山のショットが決まる一方で、そのお膳立てをする”Exit Screen”を適切なタイミングで実行する宮本のプレーも注目のひとつだ

鳥海と香西の融合

3戦目、香西のプレイタイムは約7分程度に終わったが、2Qと4Qに鳥海と共にオンコートの時間帯は日本のオフェンス力が増す印象を受けた

なぜなら鳥海と香西がダブルハンドラーとして相手を引きつける影響力がもっとも強い

ボールコントロールしながらスクリーンプレーからアウトサイドショットもしくはカットイン、そして味方へのアシスト

二人の幅広いプレースタイルによって、さらなる得点効率が期待できるのではないか

全員バスケが日本の強みだが、鳥海連志と香西宏昭のフル出場を見てみたい

日本のオフェンス最強ラインナップを挙げると、どのメンバーになるのかな?!

皆さんが思う好きなラインナップなどあるのかなー?

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全員バスケで快勝!車いすバスケ日本代表の1歩目https://www.wheelchairbasketballlabo.website/2024aoc-jpnvschn/https://www.wheelchairbasketballlabo.website/2024aoc-jpnvschn/#respondMon, 15 Jan 2024 13:19:15 +0000https://www.wheelchairbasketballlabo.website/?p=982

初戦の強豪オーストラリアに1点差で惜敗した日本代表 予選ラウンド2戦目は2019年大会で6位入賞の中国(2022年大会は不出場)が相手 前回大会に出てない事や筆者自身が情報を持っておらず戦力は未知数 ちなみに中国の初戦は ... ]]>

初戦の強豪オーストラリアに1点差で惜敗した日本代表

予選ラウンド2戦目は2019年大会で6位入賞の中国(2022年大会は不出場)が相手

前回大会に出てない事や筆者自身が情報を持っておらず戦力は未知数

ちなみに中国の初戦はタイと戦い、63-49と快勝している

日本は是が非でも勝利を勝ち取り、次戦に繋がる試合になってほしい

2024 AOC 日本の第2戦
  • “未知数”中国との戦評
  • 怒涛のオフェンス
  • ベンチメンバー古澤、村上、伊藤の躍動
  • キャプテン川原のスーパーショット

今大会を優勝するとパリパラリンピックへの切符が手に入るため日本は是が非でも勝ち取りたい!!

“未知数”中国との戦評

チームスタッツ(ベーシック・4Factor)

個人スタッツ

スタッツリーダー/日本のショットチャート

所感

やりました!勝ちました!

パリへの道が一歩進みました!AOC初白星☆

何より車いすバスケファンとして嬉しいのが日本代表選手が全員出場して勝ち切ったこと

全員バスケを体現しましたね

その中で、1番に感じたことは、どの選手が出てもディフェンスの強度が落ちないと言うこと

各選手にとって若干のスピードの違いや高さなど特性は違うけれどもチームとしてやる事がとても明確になっていて浸透している印象を受けました

特に2on2Defのボールマンに対してジャンプアップした後のトリプルスイッチもしくは、4thスイッチの練度がとても高い

スイッチのタイミング、ヘルプポジションの取り方、視野の確保、ヘルプスピード、スレットの共通理解などなど挙げたらキリがない

何より状況判断が素晴らしい

某牛丼屋のキャッチコピーではないけれども…

“早い” ”うまい” ”すごい”

とにかく全員バスケで攻めて、守って勝ち切った試合でした。

怒涛のオフェンス

開始直後、固いディフェンスから素早いオフェンスへ転じる日本のトランジションバスケ

徹底的にプレッシャーをかけて簡単にオフェンスをさせない

ボールマンにジャンプアップしてピックにかかったとしても、すぐにトリプルスイッチや逆サイドからの4thスイッチで相手のアドバンテージを帳消しにする高い遂行度に脱帽

序盤から日本のバスケで約8分間で15 – 0のランを展開

1Qはスコアだけ見るとワンサイドゲームといった形になり、上々の立ち上がり

ベンチメンバー古澤、村上、伊藤の躍動

初戦の強豪オーストラリアとの戦いに惜しくも出番のなかった3人

ゲームプラン的な考えか、状態を考慮しての判断かは京谷HCしかわからないが第2戦は2Qにコートイン

積極的にドリブルドライブでゴールを狙う村上

速さとクイックネスを活かしてクロスやピックなどでチャンスメイクをする伊藤

ハンドラーとしてボールコントロールしながら得意なロングレンジショットを狙う古澤

三者三様の特徴を表現していたが、まだ表現しきれていない選手が古澤だと感じた

所属クラブチームやこれまでの日本代表でも救ってきたロングレンジのショットが不調な印象を受けた

限られたプレータイムでアシスト7本とハンドラーとして味方を生かすプレーを随所に見せつけたが

得点面は4得点に留まった

今後の試合でショットの復調に期待するのと、きっとプレスディフェンスの時に得意のスティールでゴールを量産してくれるだろうと期待を寄せる

キャプテン川原のスーパーショット

4Qに魅せた、ピックからロールインして相手ハイポインターを潜った後に鮮やかなレイバックショットを決めるスーパープレー

代表クラスではあるがローポインターであり、特に1点台の選手がこれをやる事がどんなに大変だろうか

パスを受けて相手をかわして、ゴールを背にした状態でのショット

このショットを見たときに、東京パラ準決勝イギリス戦でも川原の鮮やかなショットを思い出した

その時の映像がこれ⇩

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1点差の攻防!車いすバスケ男子日本代表のAOC初陣https://www.wheelchairbasketballlabo.website/2024aoc-ausvsjpn/https://www.wheelchairbasketballlabo.website/2024aoc-ausvsjpn/#respondSun, 14 Jan 2024 14:32:54 +0000https://www.wheelchairbasketballlabo.website/?p=964

2024年1月12日からアジアオセアニアチャンピオンシップ(AOC)がバンコクで開催 大会形式は参加する11ヵ国が2つのグループ(A・B)に分かれて予選リーグを行う グループAの6ヵ国とグループBの上位2ヵ国がトーナメン ... ]]>

2024年1月12日からアジアオセアニアチャンピオンシップ(AOC)がバンコクで開催

大会形式は参加する11ヵ国が2つのグループ(A・B)に分かれて予選リーグを行う

グループAの6ヵ国とグループBの上位2ヵ国がトーナメントで優勝を争う形となる

出場チーム

(グループA:日本、韓国、中国、オーストラリア、タイ、イラン)

(グループB:アフガニスタン、サウジアラビア、ニュージーランド、フィリピン、UAE)

2024 AOC 日本の初陣
  • 強豪オーストラリアとの戦評
  • 新生!赤石竜我のカムバックはあるのか?!
  • ベテランコンビ、藤本怜央と香西宏昭の存在感
  • PG鳥海連志のあゆみ

今大会は優勝するとパリパラリンピックへの切符が手に入るため日本は是が非でも勝ち取りたい!!

強豪オーストラリアとの戦評

チームスタッツ(ベーシック・4Factor)

個人スタッツ

スタッツリーダー/ショットチャート

所感

まず、チームスタッツ(ベーシック・4Factor)と個人スタッツを見てみよう

正直、どちらが勝ってもおかしくない試合

数字的要素の得点効率(PPP)やPOSS(ポゼッション)、FGなど

どの項目もほとんど差異がない

1本のショット、ひとつのミス、タイムアウトのタイミング、選手交代のタイミングなどなど

勝負の分かれ目は無数にもあると思う

強いて言えば、FT1本の重みが勝負を分けた一つの要因か

相手の確率も同じぐらいだが、

強いチーム…いや、隙がない良いチームほど高確率なんだろう

決勝ラウンドへ進んだ時にも大事になるポイントだと見据えて書き記しておこう

惜しくも負けてしまったが、まだ予選ラウンド

試合内容的には日本のゲーム展開だと思われる

48 – 49とロースコアの展開で、後半に追い上げる形ができていた

なにより、日本の強みである多彩なディフェンスを披露せずパターンのひとつである”フラットディフェンス”で終始、戦っていた

優勝するために逆算して、予選ラウンドなりの戦い方を考えている京谷HCのマネジメント力

きっと優勝してくれるんだろうなぁ、という期待感と安心感、それに応える選手たち

初戦は赤石竜我選手、ベテランコンビの藤本選手&香西選手、鳥海選手に着目してみました

新生!赤石竜我のカムバックはあるのか?!

スターティング5に名を連ねた赤石竜我

東京パラに出場し、所属チームの埼玉ライオンズではキャプテンとしてチームを率いる

初めのショットは固さが見えたものの、次第に決まり始める

2Q中盤にリバウンドからドリブルプッシュしてあっという間にリングへアタック

コースト・トゥ・コーストを決め、チームが盛り上がる

エンジン全開!と思った矢先に、まさかのアクシデント

日本の速攻チャンスで前線へ走っていたが、相手選手と交錯し、負傷退場

勢いよく転倒したため、激しく身体を打ち付けたか

攻守ともに良いプレーの連続だったが故に残念な交代

2戦目以降の出場や調子に影響しないことを祈るばかり

ベテランコンビ藤本怜央と香西宏昭の存在感

1Qの立ち上がりから相手ペースで進んでいた

残り1分ごろ藤本コートIN、そして2Qには香西もコートIN

2人がコート上にいると物凄い安定感

長年、日本の車いすバスケ界を牽引してきたこと、かつ大舞台での経験値がものを言うのだろうか

藤本怜央のディフェンスで魅せる迫力、香西宏昭の迷いのないショット

2人がショットを放つ度に、入ると思ってしまう感覚になる

きっと東京パラの姿が今も残っているからだろうなと

日本代表も若手への世代交代にシフトしていると思うが、まだまだ日本代表の顔だよなーとつくづく思う

一方でこの先、2人が抜けた時、これからの代表としての課題なんだろう

未来のことはわからないけども、まずはこのAOCで優勝を勝ち取ってほしいな

PG鳥海連志のあゆみ

9得点、7アシスト、10リバウンド、3ターンオーバー

初戦はスタッツから見るとダブルダブルに近い活躍

プレーを見ていると、チームファーストを感じる

自分よりも、まず味方

そして調子が良い選手にパスを供給することや味方が得意なショットのエリアにいるときは結構な頻度でパスを出している印象

かといって消極的にならず、チャンスがある時は切れ込み、AND1を沈めるハイライトシーンもあった

東京パラの時は、前線へ走り果敢にペイントアタックしているプレーが目についていたが、パリパラに向けてPGへコンバートした様子

パリパラリンピックへの道につながる、AOCで日本代表の司令塔として、どうタクトを振るうことができるか?!

これからの試合も、要チェック!!!!

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天皇杯第49回日本車いすバスケットボール大会 最終予選会【大会結果】https://www.wheelchairbasketballlabo.website/emperors-cup-lastround-result/https://www.wheelchairbasketballlabo.website/emperors-cup-lastround-result/#respondWed, 04 Oct 2023 00:32:26 +0000https://www.wheelchairbasketballlabo.website/?p=939

来る、2023年9月30日に天皇杯第49回日本車いすバスケットボール大会最終予選会が開かれた。 西日本代表「神戸STORKS」と東日本代表「SAGAMI FORCE」が激突!! 天皇杯本大会の残り1枠を懸けた熱い戦いの火 ... ]]>

来る、2023年9月30日に天皇杯第49回日本車いすバスケットボール大会最終予選会が開かれた。

西日本代表「神戸STORKS」と東日本代表「SAGAMI FORCE」が激突!!

天皇杯本大会の残り1枠を懸けた熱い戦いの火蓋が切って落とされる。

結果は、最後までどちらが勝つかわからない接戦の末、58 – 56で「SAGAMI FORCE」が勝ち切った。

ベーシックスタッツ

SAGAMI FORCE

神戸STORKS

4Factor

ゲームを見た感想

お互いのチーム特徴は下記の記事を参照していただくとして…

4つのポイントに着目しながら観戦してました。

・神戸のハーフコートオフェンスに対してSAGAMIはどう対応するのか。

・SAGAMIのビッグマン坪に対して神戸のディフェンスは?

・春田のワンマン速攻は出るのか?!

・古野のシュート確率は如何に?!

神戸のハーフコートオフェンスに対してSAGAMIはどう対応するのか

まさかまさかのゲーム序盤からSAGAMI春田が福井にフィスト(1-up)を仕掛ける。

つまり、守る側の選手(スピードのある選手が望しい)が攻める側の特定の選手にぴったり張り付いて攻撃に参加させないように戦術のこと。

※ランニングバスケではボックスワンともいうべきか。

2023天皇杯最終予選会

いきなりの先制パンチを食らった神戸。

4人でハーフコートのオフェンスを展開せざる得なくなりリズムを乱される。

SAGAMIが神戸に対してしっかりと戦略を練ってきた印象を受けた。

SAGAMIのビッグマン坪を神戸は、どう止めるのか

正直、坪に対して神戸のディフェンスシステムはアジャストする様子は見受けられなかった。

マッチアップディフェンスなど仕掛ける様子なく、基本的にオールスイッチで対応。

そのため1on1や高さのミスマッチを突いて、着々と得点を重ねる。前半だけでも26得点。

天皇杯最終予選会

しかし、痛恨のファウルトラブル。

1Qで2つ、2Qで2つと前半で4つとチームとして大ダメージ。

SAGAMIの得点源がプレータイムを制限せざる得なくなったのは神戸にとってラッキーだったのではないか。

ただ、その一方で SAGAMIのベンチメンバーが奮起。特に金子がペイント内のFG4/5(80%)と高確率で8得点を挙げて苦しい場面でもチームを支えた。

春田のワンマン速攻がチームの士気を高める

なかなか点差が離れない状況、チームメイトの坪がファウルトラブル。

4点リードしているとはいえ苦しい場面。

そんな中、椎名のディフェンスリバウンドから前線へ走り出す春田へパスが通る。

冷静に決めてチームの士気を高めたワンマン速攻。

福井のアシストに答えた古野のシュート

神戸STORKSの最多得点の16点を挙げた古野。確率は8/16(50%)と上々。

福井のドライブ&キックアウトなど的確なアシストでお膳立てしたシーンが光った。

”たられば”だが、古野のミドルシュートをメインオプションとしたセットオフェンスがあれば(あったのかもしれないが)、また違った展開も起きたのではないだろうか。

天皇杯最終予選会

終わりに

2023年9月30日、千葉ポートアリーナで開かれた天皇杯第49回日本車いすバスケットボール大会最終予選会は東日本代表「SAGAMI FORCE」の勝利で幕を閉じた。

これで天皇杯本大会に出場する8チームが揃った。

西日本2次予選会から「伊丹スーパーフェニックス」、「ワールドBBC」、「ライジングゼファーフクオカ」。

東日本2次予選会から「埼玉ライオンズ」、「NOEXCUSE」、「COOLS」。

最終予選会から「 SAGAMI FORCE」。

そして昨年の天皇杯チャンピオン「神奈川VANGUARDS」(旧:パラ神奈川)。

強豪ぞろいの顔ぶれとなった本大会は来年の2月3〜4日に開催予定!

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天皇杯 第49回日本車いすバスケットボール大会 最終予選会【展望】https://www.wheelchairbasketballlabo.website/emperors-cup-lastround/https://www.wheelchairbasketballlabo.website/emperors-cup-lastround/#respondSat, 30 Sep 2023 00:00:00 +0000https://www.wheelchairbasketballlabo.website/?p=924

いよいよ本日、天皇杯第49回日本車いすバスケットボール大会の最終予選会が開催。 西日本・東日本第2次予選会のそれぞれ4位同士のチームが直接対決を行なって、本大会へ出場する1枠を決める新しいフォーマットで行われる大会である ... ]]>

いよいよ本日、天皇杯第49回日本車いすバスケットボール大会の最終予選会が開催。

西日本・東日本第2次予選会のそれぞれ4位同士のチームが直接対決を行なって、本大会へ出場する1枠を決める新しいフォーマットで行われる大会である。

旧フォーマットは「日本選抜車いすバスケットボール大会」(通称:高崎大会)の優勝チームがワイルドカードとして天皇杯本選に出場権利を獲得。

出場チーム紹介

【西日本代表:神戸STORKS】

神戸市を拠点として活動している車いすバスケットボールチーム。

チームの特徴はピック&ロールや素早いパス回しでズレを作るハーフコートオフェンス中心のバスケットを展開。

#29福井がメインハンドラーとしてゲームを組み立てて、シューターの#31古野やインサイドで強さを魅せる# 33佐野に注目!

【ロスター】

#1 植田慎吾(2.0)

#12 谷口佳代(4.5KW)

#13 井上順(2.0)

#15 戸田学(2.5)

#22 柏村洋平(1.0)

#23 是友京介(3.0)

#29 福井俊一(2.5)

#30 本郷裕(1.0)

#31 古野祥子(4.5W)

#33 佐野裕明(4.0)

#45 鈴木達也(2.5)

※K = 健常者プレイヤー W = 女性プレイヤー

【大会結果】

1次予選

初戦 vs奈良DEER 55 – 34

準決勝 vsLAKE SHIGA BBC 61 – 50

決勝 vs伊丹スーパーフェニックス 34 – 79

2次予選

初戦 vs香川WBC 70 – 43

2回戦 vs岡山ウィンディア 55 – 52

準決勝 vs伊丹スーパーフェニックス 26 – 78

3位決定戦 vsライジングゼファーフクオカ 25 – 64


【東日本代表:SAGAMI FORCE】

神奈川県相模原市を拠点として活動しているチーム。

「2022年IWBF男子U23世界選手権大会」の優勝メンバーである#9春田健斗の速さを生かしたプレー。

スキルフルなビッグマン#5坪龍司、そして1on1の駆け引きが巧い#8椎名香菜子。

この3人が中心となり展開する多彩なバスケットに注目!

○ロスター

#4 熊谷昌飛(3.5)

#5 坪龍司(4.5K)

#6 山崎英樹(2.0)

#7 盛島良介(3.0)

#8 椎名香菜子(4.5KW)

#9 春田賢人(2.5)

#11 及川康弘(2.0)

#12 太田優人(3.0)

#13 金子晃大(2.5)

#18 川崎正宗(4.5)

#20 今井悟(2.0)

#34 仲野豪(4.0)

#73 安部裕太(2.0)

※K = 健常者プレイヤー W = 女性プレイヤー

【大会結果】

1次予選

初戦 vs群馬マジック 62 – 44

準決勝 vs千葉ホークス 35 – 69

3位決定戦 vs川崎WSC 61 – 71

2次予選

初戦 vsハダーズ函館 72 – 40

2回戦 vs宮城MAX 60 – 51

準決勝 vs埼玉ライオンズ 38 – 78

3位決定戦 vs COOLS 39 – 65

神戸STORKSのゲームスタッツ

vs 伊丹スーパーフェニックス

vsライジングゼファーフクオカ

SAGAMI FORCEのゲームスタッツ

vs 埼玉ライオンズ

vs COOLS

展望

互いに初めての天皇杯本戦の出場を懸けた熱い戦いが行われるであろう。

千葉ポートアリーナで行われるため地の利を得るのはSAGAMI FORCE。

チーム紹介で述べたように春田・坪・椎名の3人が中心となる多彩なバスケットで勝利を掴み取ることはできるか。

それともピック&ロールや素早いパスでズレを作りシュート狙う神戸のバスケットが勝つのか。

注目となるポイント1つ目は、高さのあるビッグマン坪に対して神戸がどういうチームディフェンスで対抗するのかが鍵となりそうだ。

ずば抜けて高い選手がいないため高さのミスマッチを突いた1on1やポストプレーを展開されると神戸にとって苦しい状況が予想される。オーソドックスなゾーンマンツーで行くのか、それともマッチアップディフェンスで行くのか。

2つ目は古野のミドルシュートがどれぐらいの確率で入るかがゲームを左右するキーとなりそうだ。

西日本2次予選では44%(4/9 伊丹戦)、15%(3/19 フクオカ戦)、2試合合計で25%である。

最低でも伊丹戦の確率でアウトサイドシュートを決め切ればディフェンスは出ざるおえなくなる。そうなると神戸のやりたい外から内へとバスケットを展開でき、神戸ペースで試合を運ぶことができるであろう。

ただ、ここで注意しなければいけないのは春田のワンマン速攻。東日本2次予選でも相手のシュート後(外れた場合)に前線へ素早く走り出す春田へ坪がロングパスをする展開が度々見られた。

神戸はシュートを決め切るという自信を持って臨むか、それとも走られないようにセーフティを置くのか、はたまた果敢にオフェンスリバウンドを飛ぶこむか。

SAGAMIはシュートを打たせないように激しくディフェンスをするのか、それともインサイドを固めてリバウンドを死守しカウンターを狙うのか。

天皇杯本選の最後の1枠を懸けた両チームの攻防にわたる戦略が見ものだ。

最終予選会についての情報

日にち:2023年9月30日(土)

時間:18:00 TipOff

会場:千葉ポートアリーナ

出場チーム:神戸STORKS(西日本), SAGAMIFORCE(東日本)

※同日に東日本選抜大会も併催

天皇杯最終予選会はLive配信が予定されています。

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天皇杯 第49回日本車いすバスケットボール選手権大会 東日本第2次予選会【大会結果】https://www.wheelchairbasketballlabo.website/emperors-cup-49east/https://www.wheelchairbasketballlabo.website/emperors-cup-49east/#respondTue, 19 Sep 2023 00:29:14 +0000https://www.wheelchairbasketballlabo.website/?p=915

今年も天皇杯本選の切符を勝ち得るために北海道・東北・甲信越・関東・東京のクラブチームが一堂に会した。 上位3チームに与えられる天皇杯本選の切符を手に入れたのは… 1位:埼玉ライオンズ(4年連続4回目) 2位:NO EXC ... ]]>

今年も天皇杯本選の切符を勝ち得るために北海道・東北・甲信越・関東・東京のクラブチームが一堂に会した。

上位3チームに与えられる天皇杯本選の切符を手に入れたのは…

1位:埼玉ライオンズ(4年連続4回目)

2位:NO EXCUSE(4年連続4回目)

3位:COOLS(初出場)

出場記録について

※2018年(第46回)から冠名変更(内閣総理大臣杯⇨天皇杯)後から出場記録をカウント。

大会結果

1位:埼玉ライオンズ(天皇杯本選出場)

2位:NO EXCUSE(天皇杯本選出場)

3位:COOLS(天皇杯本選出場)

4位:SAGAMI FORCE ※天皇杯最終予選会へ

5位:長野WBC、宮城MAX

7位:川崎WSC、FREEZZ

9位:千葉ホークス、ハダーズ函館元町ライオンズ

11位:新潟WBC、TEAM EARTH

試合結果

1回戦

COOLS 63 – 58 千葉ホークス

TEAM EARTH 32 – 58 川崎WSC

新潟WBC 32 – 81 埼玉ライオンズ

ハダーズ函館元町ライオンズ 40 – 72 SAGAMI FORCE

2回戦

川崎WSC 47 – 63 NO EXCUSE

長野WBC 42 – 59 COOLS

FREEZZ 40 – 82 埼玉ライオンズ

SAGAMI FORCE 60 – 51 宮城MAX

9・11位決定戦

千葉ホークス 88 – 36 TEAM EARTH

新潟WBC 37 – 38 ハダーズ函館元町ライオンズ

5・7位決定戦

長野WBC 72 – 34 川崎WSC

FREEZZ 50 – 76 宮城MAX

準決勝

COOLS 42 – 68 NO EXCUSE

埼玉ライオンズ 78 – 36 SAGAMI FORCE

3位決定戦

COOLS 65 – 39 SAGAMI FORCE

決勝

NO EXCUSE 40 – 66 埼玉ライオンズ

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天皇杯 第49回日本車いすバスケットボール選手権大会 西日本第2次予選会【大会結果】https://www.wheelchairbasketballlabo.website/emperors-cup-49west/https://www.wheelchairbasketballlabo.website/emperors-cup-49west/#respondMon, 18 Sep 2023 23:57:37 +0000https://www.wheelchairbasketballlabo.website/?p=905

今年も天皇杯本選の切符を勝ち得るために東海北陸・近畿・中国・四国・九州・沖縄のクラブチームが一堂に会した。 上位3チームに与えられる天皇杯本選の切符を手に入れたのは… 1位:伊丹スーパーフェニックス(3年連続3回目) 2 ... ]]>

今年も天皇杯本選の切符を勝ち得るために東海北陸・近畿・中国・四国・九州・沖縄のクラブチームが一堂に会した。

上位3チームに与えられる天皇杯本選の切符を手に入れたのは…

1位:伊丹スーパーフェニックス(3年連続3回目)

2位:ワールドBBC(4年連続4回目)

3位:ライジングゼファーフクオカ(4年ぶり3回目)

出場記録について

※2018年(第46回)から冠名変更(内閣総理大臣杯⇨天皇杯)後から出場記録をカウント。

大会結果

1位:伊丹スーパーフェニックス(天皇杯本選出場)

2位:ワールドBBC(天皇杯本選出場)

3位:ライジングゼファーフクオカ(天皇杯本選出場)

4位:神戸STORKS ※天皇杯最終予選会へ

5位:富山県WBC、岐阜SHINE

7位:岡山ウィンディア、大分WBC

9位:SEASIRS

11位:広島Rise(徳島WBCが出場辞退のため順位決定戦は不戦)

11位:香川WBC

記録なし:徳島WBC(出場辞退)

試合結果

1回戦

岐阜SHINE 72 – 48 広島Rise

神戸STORKS 70 – 43 香川WBC

富山WBC 66 – 40 SEASIRS

2回戦

岐阜SHINE 44 – 61 ライジングゼファーフクオカ

ワールドBBC 101 – 24 大分WBC

岡山ウィンディア 52 – 55 神戸STORKS

富山WBC 58 – 60 伊丹SP

9・11位決定戦

香川WBC 42 – 61 SEASIRS

5・7位決定戦

大分WBC 30 – 73 岐阜SHINE

岡山ウィンディア 40 – 59 富山WBC

準決勝

ワールドBBC 91 – 46 ライジングゼファーフクオカ

神戸STORKS 26 – 78 伊丹SP

3位決定戦

ライジングゼファーフクオカ 64 – 25 神戸STORKS

決勝

ワールドBBC 53 – 76 伊丹SP

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女子車いすバスケットボール世界選手権2022 アルジェリアvs日本【試合分析】https://www.wheelchairbasketballlabo.website/wc2022algvsjpn/https://www.wheelchairbasketballlabo.website/wc2022algvsjpn/#respondThu, 15 Jun 2023 20:57:21 +0000https://www.wheelchairbasketballlabo.website/?p=879

2023年6月10日、ドバイで行われた「車いすバスケットボール世界選手権」Game3 アルジェリアvs日本の一戦をスタッツと戦略から分析! 大会名:女子車いすバスケットボール世界選手権2022 日時:2023年6月10日 ... ]]>

2023年6月10日、ドバイで行われた「車いすバスケットボール世界選手権」Game3 アルジェリアvs日本の一戦をスタッツと戦略から分析!

試合概要

大会名:女子車いすバスケットボール世界選手権2022

日時:2023年6月10日

場所:UAE(ドバイ)

対戦カード:女子アルジェリア代表 vs 女子日本代表

対戦カード

アルジェリア

引用:”SUSHICOすしこ(@3110_chacco)”さんのツイート

スタッツ

ゲームスコア

Total1Q2Q3Q4Q
アルジェリア36410175
日本7024181612

ベーシックスタッツ

アルジェリア日本
PTS3670
FG16 / 37 (43.2%)29 / 72 (40.4%)
3P1 / 11 (9.1%)3 / 5 (60.0%)
FT1 / 4 (25.0%)3 / 8 (37.5%)
AST314
REB(OR/DR)37(9 / 28)29(10 / 19)
BLK00
STL415
TO307
PF138

PPP /POSS /4Factor(eFG%/TO%/FTR /TRB%)

アルジェリア日本
PPP0.450.80
POSS79.7687.52
eFG%36.5%43.5%
TO%37.6%8.0%
FTR8.3%10.4%
ORB%32.1%34.5%
DRB%75.7%65.5.%
TRB%56.1%43.9%

※4Factorについて知りたい方ははこちらをお読みください。

場所・状況別の得点

アルジェリア日本
速攻12点20点
ハーフコートオフェンス
(ペイント + ミドル + 3P) 
23点47点
ペイント16点18点
ミドル4点20点
3P3点9点
FT1点3点

チーム・個人スタッツ

アルジェリア

日本

プレー分析と解説

▼日本のGoodディフェンスシーン▼

【解説】

日本の#18北田がミドルショットを入れた直後、すぐさまプレスディフェンスの準備に入る。

高い位置(相手バスケットの近く)で相手を捕まえ、ズレが生じないようラインを揃えて相手の突破を封じる。

このシーンでは、アルジェリア#15Menouba Foulaniの突破に対して#4柳本と#10萩野の2人で進路を阻んだ結果、オフェンスファウルを誘発したGoodディフェンス。

▼日本 素早い攻撃①・②▼

【解説】

①・②どちらもアルジェリアのショットミスを確実にリバウンド。そして日本の素早い切り替えからの速攻。

①は北田がハーフラインまでボールプッシュ。右サイドを走っていた柳本にお膳立てのパスでフィニッシュ!

②もフィニッシュは柳本のレイアップ。網本がディフェンスリバウンドからのタッチダウンパスのシーン。

▼日本 セットプレー BLOB▼

【解説】

ベースラインからのスローインの際によく使われていた日本のセットプレー。

まず、ハイポインター(ここでは、網本と清水)がハイポスト、ローポストに位置する。

2人の間にシューターである柳本が入る形。

そしてパサーにボールインした瞬間に柳本が外へ飛び出し、ミドルショットを狙うプレー。

▼日本 セットプレー BLOB(変法)▼

【解説】

ベースは上記のセットプレー(柳本がショットを打つ形)だが、ディフェンスの状況に対してアジャストしたシーンがあった。

シューターの柳本を止めるためディフェンスがプレッシャーをかけにきた場合、パサーである立岡がペイントへカットインしたプレー。

惜しくもパスミスという結果になってしまったが、ローポインターである立岡が背中側から来る難しいパスをキャッチし、ショットを決めることができればオフェンスの選択肢が広がり、ディフェンスにとって脅威である。

▼アルジェリアのプレスブレイク▼

【解説】

ボールマンにディフェンスが寄った瞬間に、アルジェリアの選手がクロス。

相手の戻りを封じ込め数的優位を作り出し、前線へ。

パスを受けた#12Kheira Zairiがそのままゴールへアタックし、レイアップを決める。

個人的ハイライトシーン

▼#10萩野の3P▼

分析まとめ

女子日本代表の初戦アルジェリアは70対36で勝利。

日本が終始リードを得て、主導権を握ったゲーム内容。

12人中、11人が得点を挙げるなどスターティングファイブおよびベンチメンバーの活躍が光った。

その中でも柳本が20得点の大活躍。2P%は70%(7/10)、3P%は50%(2/4)と高確率でショットを沈めて存在感を示した。

セットプレーでファーストオプションとして採用されるのも頷ける。

特記すべきところは、4Factorのスタッツで日本はアルジェリアに対してPPP(0.80)とeFG%(43.5%)で優位に立つ。

その背景に柳本の活躍はあるものの、チームの要であるプレスディフェンスが最大の要因ではないだろうか。

アルジェリアのターンオーバーを何度も誘発し、日本は攻撃回数を増加させていった。

素早い切り替えからプレスディフェンスに転じ、相手の突破を封じ込める。

個人の能力もさることながら40分間通して実行できるチーム力は天晴れ。

日本のストロングポイントが攻守ともに顕著に表れていたゲームだと感じた。


一方、アルジェリアは少ない攻撃回数の中でも2Pを43.2%(16/37)とショットを決めた。

特にペイント内の得点は日本に引けを取らなかった。

#9Djamila Khemganiと#12Kheira Zairiが2ケタ得点を挙げて、チームを牽引。

プレスディフェンスに苦戦しながらも最後まで攻めの姿勢を貫いた。

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車いすバスケットボール|天皇杯Game1宮城MAXvs千葉ホークス【試合分析】https://www.wheelchairbasketballlabo.website/tennouhai-game1/https://www.wheelchairbasketballlabo.website/tennouhai-game1/#respondMon, 15 May 2023 12:48:52 +0000https://www.wheelchairbasketballlabo.website/?p=851

2023年1月20日、東京体育館で行われた「天皇杯車いすバスケットボール選手権大会」Game1宮城MAXvs千葉ホークスの一戦をスタッツと戦略から分析! 大会名:天皇杯第48回日本車いすバスケットボール選手権大会 日時: ... ]]>

2023年1月20日、東京体育館で行われた「天皇杯車いすバスケットボール選手権大会」Game1宮城MAXvs千葉ホークスの一戦をスタッツと戦略から分析!

試合概要

大会名:天皇杯第48回日本車いすバスケットボール選手権大会

日時:2023年1月20日

場所:東京体育館

対戦カード:宮城MAX(東北)vs千葉ホークス(関東)

実況・解説:喜谷知純・橘香織

対戦カードを簡単に紹介

宮城MAX

・2008年より大会11連覇を成し遂げた東北の強豪チーム

・今回からメンバーが入れ替わり新生”宮城MAX”として出場

・過去に日本代表メンバーを輩出(藤本怜央、藤井新悟、豊島英など)

・今大会、萩野真世は選手兼ACとして出場

千葉ホークス

・過去、天皇杯(旧:内閣総理大臣杯)11回の優勝記録を持つ関東の強豪チーム

・高崎大会を優勝し、ワイルドカードとして今大会出場

・2020東京パラ日本代表の川原凛が在籍

・スピードと高さを生かしたバスケットを展開

スタッツ分析

ゲームスコア

Total1Q2Q3Q4Q
宮城MAX36111249
千葉ホークス5718171210

ベーシックスタッツ

宮城MAX千葉ホークス
PTS3657
FG13 / 50 (26%)26 / 65 (40%)
3P2 / 13 (15%)1 / 7 (14%)
FT4 / 9 (44%)2 / 3 (66%)
AST1120
REB(OR/DR)34(8 / 26)50(14 / 36)
BLK00
STL46
TO1113
PF914

PPP /POSS /4Factor(eFG%/TO%/FTR /TRB%)

宮城MAX千葉ホークス
PPP0.460.66
POSS77.9686.32
eFG%25.4%38.2%
TO%14.1%15.1%
FTR14.3%4.2%
ORB%18.2%28.0%
DRB%76.5%72.0%
TRB%40.5%59.5%

※4Factorについて知りたい方ははこちらをお読みください。

プレー分析と解説

▼宮城MAXセットプレー▼

▼宮城MAXセットプレー②▼

【解説】

セットプレー①②ともにシューターである選手が3ポイントを狙うのがファーストオプション

そのために相手ディフェンスのボールマンプレッシャーをさせないために味方選手が壁となる。

(この場合は、#22五十嵐と#55佐藤が壁役である)

①は3ポイントを放った形である。

②は動きは同じだが、ベースライン付近に位置している伊藤をマークしているディフェンスがオーバーヘルプのポジション取りだったため、カウンターとしてボールマンはパスをして伊藤がミドルショットを決めた形。

▼千葉ホークスセットプレー▼

【解説】

宮城MAXとは対照的に千葉ホークスは高さを活かしたセットプレー

高さのある選手をトップのポジションに置き、速さのある選手をベースラインに置く。

ここでは植木がアップスクリーンを仕掛けて、山口がペイントアタックして得点した形である。

▼千葉ホークス アーリーオフェンス①▼

▼千葉ホークス アーリーオフェンス②▼

【解説】

千葉ホークスの特徴である素早いトランジションからのアーリーオフェンス。

ディフェンスリバウンドからの切り替えが早く、ボールプッシュとクロスを用いてあっという間にバスケットへ攻め込む。

得点の決め手となったフィニッシュの形は、①川原と千脇のローシールプレー。②池田のボールサイドカットからのレイアップ。

個人的ハイライトシーン

▼伊藤のAND1!▼

▼千葉ホークスGoodDef▼

分析まとめ

新生”宮城MAX”の初舞台と古豪復活の千葉ホークスはは36対57でホークスの勝利。

ホークスは、チームの特徴であるトランジションバスケとダブルセンター・トリプルセンターのラインナップで選手層の厚みを生かした。

チームFGは40%(26/65)と高確率。

特に攻撃のファーストオプションである池田が23得点とスコアリーダーとして躍動。

アウトサイド・インサイドの両面でショットを決めた。

ディフェンス面では激しいボールマンプレッシャーやマッチアップ/スイッチで対応して相手のターンオーバーまたはスティールで攻撃権を奪い、POSSで優位に立った。


残念ながら連覇が途絶えてしまった宮城MAXはチームFGが26%(13/50)と低調。

車いすバスケではより難しさが増す3ポイントも15%(2/13)とショットが決まらず、波に乗れなかった。

ただ、その中でも選手兼ACと難しい役割の中、萩野が10得点。同じくキャプテンの佐藤(裕)も10得点・10リバウンドとダブルダブルの活躍。

「フリーになれば迷わず打つ」といった具合の思い切りの良さでアウトサイドを果敢に放つ。セットプレーは3Pショットを狙ったデザインで新生”宮城MAX”のカラーが見えた。

一貫したチームオフェンスの中でスペースを広く使った事でスクリーンプレーやペイントアタックが要所で決まる。その結果、相手のファウルを誘い出しフリースローを9本獲得。FTRも14.3%と10%近く相手を上回り、センター陣の活躍が光った。

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